所詮、俺はプライドばかりが大きいだけの器の小さい男だ。
他の令嬢には紳士的に接することができるのに、エステリーゼを前にすると緊張が上回ってうまく言葉が紡げない。
俺にとって、そのくらいエステリーゼは特別な女性だった。
年々美しくなっていく彼女を見ると、焦りだけが募っていった。彼女に色目を使う周囲の男を牽制することはできても、長年染みついた口の悪さは直らず、エステリーゼに愛を囁くことはできない。
今まで謝罪をして信頼関係を築く機会はいくらでもあったはずなのに、意気地なしの俺はその機会をいつも活かすことができずにいた。これまで散々悪態をついていた自覚はあるだけに、今さらもう遅い、という思いが毎回頭をよぎった。
(俺は最低だ。君に気の利いた言葉ひとつ言えず、せっかく用意した贈り物さえ一度も渡せなかった)
怖かったんだ。これ以上、嫌われることが。
自分の本音をエステリーゼに伝えて拒まれたら、おそらく俺は立ち直れなかっただろう。
だが、たとえこの想いを拒否されたとしても、ちゃんと伝えればよかった。
君を愛していると。関係をやり直したいと。
(もう一度、最初からやり直せるなら。あのとき、もし違う形で出会っていれば、あるいは――)
都合のいい夢を考えて現実逃避しても、すべては無駄だとわかっている。
他の令嬢には紳士的に接することができるのに、エステリーゼを前にすると緊張が上回ってうまく言葉が紡げない。
俺にとって、そのくらいエステリーゼは特別な女性だった。
年々美しくなっていく彼女を見ると、焦りだけが募っていった。彼女に色目を使う周囲の男を牽制することはできても、長年染みついた口の悪さは直らず、エステリーゼに愛を囁くことはできない。
今まで謝罪をして信頼関係を築く機会はいくらでもあったはずなのに、意気地なしの俺はその機会をいつも活かすことができずにいた。これまで散々悪態をついていた自覚はあるだけに、今さらもう遅い、という思いが毎回頭をよぎった。
(俺は最低だ。君に気の利いた言葉ひとつ言えず、せっかく用意した贈り物さえ一度も渡せなかった)
怖かったんだ。これ以上、嫌われることが。
自分の本音をエステリーゼに伝えて拒まれたら、おそらく俺は立ち直れなかっただろう。
だが、たとえこの想いを拒否されたとしても、ちゃんと伝えればよかった。
君を愛していると。関係をやり直したいと。
(もう一度、最初からやり直せるなら。あのとき、もし違う形で出会っていれば、あるいは――)
都合のいい夢を考えて現実逃避しても、すべては無駄だとわかっている。



