「そういえば、ジュード様とお話ししていたわよね。婚約者から一体どんなプレゼントをされたの? それともプレゼントは二人きりのときに渡されるのかしら?」
「プレゼント? ないない。そんなもの、あるわけないじゃない」
行儀が悪いとは思いつつ、会話に耳を澄ます。
「…………えっと、エステル? あなたたち、婚約しているのよね?」
「もちろん。だけど、これまでプレゼントはもらったことがないわ。ただの一度もね」
「ええ、嘘でしょ? 婚約者なのに贈り物をされたことがないなんて、何かの冗談よね?」
先ほどの返答は新手の冗談だと思ったのか、ランファート子爵令嬢が大げさなほど驚いた声を見せる。けれどその反応は想定内だったようで、エステリーゼは淡々と説明した。
「残念ながら冗談じゃないわ。真実よ。本当に季節の花さえ、もらったことはないのよ。……だから、イレーユがうらやましいわ。そのドレスやアクセサリーも婚約者から贈られたものなのでしょう?」
「え、ええ……。ドレスを新調するお金がないと言ったら、ドレス一式を送り届けてくれたの。今は隣国に留学中だから会う機会は少ないのだけど、週に一度は必ず手紙を届けてくれるから、そこまでさびしくないわ」
「イレーユが幸せそうでよかったわ」
「……エステルは幸せじゃないの?」
案じるように告げられた子爵令嬢の質問に、俺はドキリとした。
「プレゼント? ないない。そんなもの、あるわけないじゃない」
行儀が悪いとは思いつつ、会話に耳を澄ます。
「…………えっと、エステル? あなたたち、婚約しているのよね?」
「もちろん。だけど、これまでプレゼントはもらったことがないわ。ただの一度もね」
「ええ、嘘でしょ? 婚約者なのに贈り物をされたことがないなんて、何かの冗談よね?」
先ほどの返答は新手の冗談だと思ったのか、ランファート子爵令嬢が大げさなほど驚いた声を見せる。けれどその反応は想定内だったようで、エステリーゼは淡々と説明した。
「残念ながら冗談じゃないわ。真実よ。本当に季節の花さえ、もらったことはないのよ。……だから、イレーユがうらやましいわ。そのドレスやアクセサリーも婚約者から贈られたものなのでしょう?」
「え、ええ……。ドレスを新調するお金がないと言ったら、ドレス一式を送り届けてくれたの。今は隣国に留学中だから会う機会は少ないのだけど、週に一度は必ず手紙を届けてくれるから、そこまでさびしくないわ」
「イレーユが幸せそうでよかったわ」
「……エステルは幸せじゃないの?」
案じるように告げられた子爵令嬢の質問に、俺はドキリとした。



