今日は応接間ではなく、エステリーゼの私室に招かれた。
この部屋に通されるのは初めてではないが、毎回緊張してしまう。手元が狂ってお茶でもこぼしたら大変だ。粗相をしてしまわないよう、全神経を集中せねばならない。
「ところで、今日はずっとそわそわしているけれど。何かあったの?」
「……っ……!」
いつも通りを意識した俺の努力も虚しく、すぐに看過されてしまった。
婚約者の勘は侮れない。いや、この場合は女の第六感か。なんとおそろしい。
(くっ……。だが、ここで認めてしまえば、次はその内容を聞かれるに決まっている!)
もし夢の内容を知られてしまったら。
軽蔑されるか、変態だと罵られるか。どちらにせよ、悪い未来しか想像できない。
「…………。君には関係ないことだ」
「そう。でも、ひどく疲れた顔をしているわ。ちゃんとご飯は食べているの? あまり寝ていないのなら、仮眠してから帰ったほうが……」
エステリーゼが言い終わらないうちに、俺はくわっと目を見開いた。
「婚約者とはいえ、結婚前の男を軽々しく自室で寝かせるなど、どうかと思うぞ。君の評判にも傷がつく!」
この部屋に通されるのは初めてではないが、毎回緊張してしまう。手元が狂ってお茶でもこぼしたら大変だ。粗相をしてしまわないよう、全神経を集中せねばならない。
「ところで、今日はずっとそわそわしているけれど。何かあったの?」
「……っ……!」
いつも通りを意識した俺の努力も虚しく、すぐに看過されてしまった。
婚約者の勘は侮れない。いや、この場合は女の第六感か。なんとおそろしい。
(くっ……。だが、ここで認めてしまえば、次はその内容を聞かれるに決まっている!)
もし夢の内容を知られてしまったら。
軽蔑されるか、変態だと罵られるか。どちらにせよ、悪い未来しか想像できない。
「…………。君には関係ないことだ」
「そう。でも、ひどく疲れた顔をしているわ。ちゃんとご飯は食べているの? あまり寝ていないのなら、仮眠してから帰ったほうが……」
エステリーゼが言い終わらないうちに、俺はくわっと目を見開いた。
「婚約者とはいえ、結婚前の男を軽々しく自室で寝かせるなど、どうかと思うぞ。君の評判にも傷がつく!」



