(いやいや、何を悩んでいる。いいに決まっている! 夫婦ならば、なんら支障がない。むしろ、夫婦なのに愛を伝えないほうが余計な亀裂を生む。伝わっているはずだと決め付けるのではなく、気持ちは言葉にして相手に伝えなければ)
そうだ。思い出せ、俺たちは夫婦なんだ。
夫婦。なんと素敵な響きだろう。恋人ではなく夫婦。何度反芻しても素晴らしい。
「ねえ、ジュード。わたくし、あなたから愛の言葉を捧げられたいわ」
「……ッ……!」
とどめの一撃に俺は蹲った。
ぶわりと毛が逆立つ。体中が熱い。なんだこれ。破壊力がすごい。
妻から、愛の言葉を求められてしまった。
こんな風にストレートに言われたことなど初めてだ。心臓の音がうるさい。鼓動の音は激しくなる一方で、このまま死ぬのではないかと頭の片隅で危惧する。
(……俺は……俺はもうだめだ。息が詰まって、言葉が何も出てこない)
とっさに両手で顔を覆う。こんな情けない姿、見られたくない。
友人のルカがいれば「いやさぁ、いい年した男が乙女みたいな反応はやめようぜ?」と忠告しただろうが、やつはこの場にはいない。それだけが救いだった。
そうだ。思い出せ、俺たちは夫婦なんだ。
夫婦。なんと素敵な響きだろう。恋人ではなく夫婦。何度反芻しても素晴らしい。
「ねえ、ジュード。わたくし、あなたから愛の言葉を捧げられたいわ」
「……ッ……!」
とどめの一撃に俺は蹲った。
ぶわりと毛が逆立つ。体中が熱い。なんだこれ。破壊力がすごい。
妻から、愛の言葉を求められてしまった。
こんな風にストレートに言われたことなど初めてだ。心臓の音がうるさい。鼓動の音は激しくなる一方で、このまま死ぬのではないかと頭の片隅で危惧する。
(……俺は……俺はもうだめだ。息が詰まって、言葉が何も出てこない)
とっさに両手で顔を覆う。こんな情けない姿、見られたくない。
友人のルカがいれば「いやさぁ、いい年した男が乙女みたいな反応はやめようぜ?」と忠告しただろうが、やつはこの場にはいない。それだけが救いだった。



