逆行令嬢は元婚約者の素顔を知る【2/14 後日談追加】

 俺はきょろきょろと周囲を見渡す。見える範囲がかなり狭くなっていた。寝る前は部屋の隅々まで見えていたはずなのに、布団が視界を遮っているせいで、ほとんど見えない。

(〜〜ああああああ、あり得ない! なんだこれは。一体、何がどうなっている!?)

 次に、あわてて自分の体を見下ろす。
 手足は自由に動くが、とにかくサイズがすべて小さい。幼少期の姿よりも一回り小さいのだ。明らかにおかしい。
 たどり着いた結論は、あまりにも突飛なものだった。だが、それしか考えられない。

「……体が! 体が、縮んでいる、だと……ッ」

 俺は戦慄いた。ぷるぷると体が小刻みに震え出す。
 幼児化したというよりも、小人サイズになったというほうが正しい。けれども、すぐに現実を受け入れられるはずもない。
 ショックで声を失っていると、彼女の細い指が俺の頬を優しくつついた。

「ふふふ。やだ、なにこれ可愛い〜。本当にジュードなの?」
「よ、よせ! 顔が近い!」
「あら。愛しい妻を目の前にして、その言い草はどうなの? さすがに傷ついたわ……」

 先ほどまでの楽しげな様子から一転し、エステリーゼが顔を曇らせた。