ここに来て、そろそろ1ヶ月。
ミカ君と離れて、1ヶ月。
環境もガラリと変わってしまったけど、ミカ君を恋しいと思うことはなかったように思う。
むしろ…てんちょがそばにいてくれて、その…安心してる、というか。
正体不明のこの気持ちが、心地よくて。
時々、ほんとにてんちょが魔法使いのように思うの。
こんな気持ちに今までなっことがないから、最近すごく戸惑ってるのがホンネ。
コーヒーを飲み干し、お豆の様子を見に行くついでに、カバンを置きに倉庫に行った。
扉を開けた瞬間、足にすり寄ってくるお豆。
ただいま、と顔と身体を撫で制服を脱いだ。
そうだ、あのイヌの飼い主見つけないと…。
ふと昼間のイヌを思い出して、部屋着に着替えていく。


