｢今ちょうど授業に出てるの。それと、めんどくさい〜って私に丸投げよ｣


｢…めんど、くさい｣



｢ち、違うよ！？折坂さんがそうだって言ってるんじゃなくてね！？えっとね！｣



｢アワアワしなくて大丈夫。先生もめんどくさいならお話もいいよ｣



｢そんなわけにいきません！大事な生徒が学校に来る気になってくれたんだもの。嬉しいのはほんとなの｣


｢うん、わかってる。ごめんなさい｣



｢い、いいのいいの！じゃあ、ちょっとお話しましょうか！｣





先生は、クルミ先生と呼ばれてるらしい。


胡桃沢早貴《ｸﾙﾐｻﾞﾜｻｷ》がフルネームだよって、紙に書いて丁寧に教えてくれた。




聞かれた内容は主に、どうして通う気になったのかと困ってることはないか。



家出したことを話したらすごく心配されたけど、今は家があることを伝えたらほっとしていた。




お話はぼちぼち終わって、その後は校舎を案内してもらった。