オマエが堪らなく愛しいよ。

「悠人さん、コイツ何!?ポンコツなんだけど!」



「お?リン早くねぇ?サボったか〜?」


「時間ちょうどなんだけど。じゃなくて、コイツ!!もう雇わねぇとか言って雇ったのが、全く使えねぇやつって何!?」



「おうおう、落ち着けってリン。お客さんビックリしちまうぞ」



「悠人さん、そのタバコ咥えながらの料理、やめた方がいい」




はぁ…と深いため息がこぼれ落ちているこの人は、どうやらバイトの人のようで。



睨んでくる。


ものすごい、殺傷能力のある眼力だ。



元はといえば、てんちょが無理やり私に押し付けたのに。



注文取ってメモに書くしか教わってないもん。


できっこないもん。




「オマエ、バイトの経験は?」


「ない」


「はぁ、ウチが初めてかよ」



「私、てんちょに雇われてない。勘違い、してる」



「客の前に立ってただろうが!もっとまともになったら表出ろ!」



「てんちょに、無理やり…」



「メニュー、頭入ってんのか!?こういう数量限定のものとかは、逐一個数確認とか、言う前に常識なんだよ」


「小兎、知らない」


「知れや!」