私が学校に通えるようになるなんて、思ってもみなかった。
てんちょが私に希望を与えてくれたあの日から数日後。
私の手元には、新品の制服と教科書が届いた。
後は先生からの一通のお手紙。
内容を読むと、なぜだか文字が滲んでて所々が読みにくくなってたけど、とりあえず、来ると決心してくれて嬉しいって1文は読めた。
「生徒思いないいセンコーじゃん」
「センコー…?」
「オマエ、学園ドラマとか見たことねぇの?」
「ない」
「そんなんで友達できんのかよ〜」
「…」
「あ、ゴメン。図星」
そう。
学校に行けることは嬉しい。
だけど心配なことももちろんある。
それが、友達作り。
中学生の時にミカ君と付き合うようになってからの私は、なぜだか周りにうまく馴染むことができず、ひとりぼっちだったことが多かった。
そして、少しずつ学校に行く日も減ってきて、音沙汰のない不良少女のようになってしまった。
…別に、学校に行きたくなかったわけではない。
本当は、羨ましいと感じていた。