温もりは一瞬で消えて、てんちょが出ていったことを悟った。
言い逃げ、された。
寝てる場合じゃない。
今すぐ、てんちょの顔が見たい。
ガバッと布団をはいで、倉庫を飛び出した。
そのすぐ横に、壁に寄りかかっているてんちょの姿。
腕を掴まれ、数秒後にはてんちょの胸の中だった。
「やっぱ嘘寝か」
「てん、ちょ…」
「どうせ丸聞こえなんだろ〜?」
「…うん」
「ま、そういうことだ」
「…好き?」
「欲しがるね」
「…ダメ?」
「好きだよ」
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