「悩んでるとこ悪ぃけど、俺恋愛系には疎いから相談なんてやめてくれよ」






「恋…愛…?」


「え、その手の話じゃなかったのかよ」


「そ、そうなの?」


「俺が聞いてんだよ…」




ちょっと、待って。


え、わかんない、ますますわかんないよ!



私がてんちょに向けたコウイって、この好意!?



てんちょのこと…好き、なの?




え、いつ?


いつからなの!?




てんちょ、オジサンだし、タバコしか吸わないしコーヒーしか飲まないし。



究極のめんどくさがりで、ヒゲも伸び放題だよ?





「オマエ、顔赤ぇよ。マジで熱上がってんじゃねぇの?って、おーい。聞こえてんのかー?」





でも、あんなだけど優しい言葉をかけてくれて、頭撫でてくれて。



私のこと、見つけ出してくれた人。










…そっか。


好きなんだ。


てんちょが、好きなんだ。