「え!?あっ、あああ采斗!?」



「はは、びっくりしすぎじゃない?朝ごはんできてるからおいでよ」




爽やかに笑った采斗は、そう言って部屋を出ていった。





そうだった私昨日から…国民的人気俳優の幼なじみと同居してるんでした…!






リビングに行くと、部屋中にパンの焼けるいい匂いが充満していて、テーブルには色とりどりの朝食が完璧に仕上がっていた。



「こ…これ…一体どこの家政婦さんが…!?」


「俺だよ、作ったの」


「采斗が!?」




信じられない。


采斗に料理ができるイメージなんて全く持ってなかった。




「実は1年くらい前に料理人の役やったんだけどさ、それからちょっとハマッちゃったんだよね」



知ってるそれ、すごい人気で話題になったやつだよね…




「そ…そうだったんだ…」





そのドラマは私も見てたけど、ドラマの中で料理人を演じてるYUU(采斗の芸名)と、幼なじみの采斗が結びついてなかったっていうか…



やっぱりあれは、本物の采斗なんだよね。




そんな当たり前のことを思いながら、采斗に促されるまま食卓につく。