「と、とりあえず…2人ともここに座って!?そして微動だにせずお互いの顔だけを見て何か会話してて!?」



「微動だにせず?」

「なんか謎の圧がすげーな…」



2人を強引にソファに座らせ、急いで紅茶をいれた。




「なんかごめんね優里。心配で押しかけちゃったんだけど、逆に気をつかわせちゃったね」


申し訳なさそうな稟琉。



「ううん、大丈夫だよ!2人に会えて嬉しいし、なんか具合もよくなってきたかも」


というかこの状況が緊張感ありすぎて、熱なんか出してる場合じゃない!




「ほらこれ、今日の授業のノート」



一岡がカバンの中からノートを取り出して、私に差し出してきた。



「え…これ、私のためにノートとってくれたの!?」



「びっくりだよねー、いつもは授業中寝てばっかのくせに、愛の力…痛っ!」




なぜか顔を真っ赤にした一岡が稟琉の頭をはたいた。




「女子殴るとかサイッテー!」


「お前が余計なこと言うからだろ、ばか!」


「ばかって言う方がばかですー!!」




この2人はいつも仲良しだ。