―――…



「はーやっと授業終わった。優里帰ろー…って、何やってんの?」



床に膝をついて机の下を覗き込む私を不思議そうに見る稟琉。



「稟琉…シャーペンどっかいっちゃって」


「シャーペンって、いつも胸ポケットに刺してるやつ?」


「うん…昼休みまではあったのに」


「まじかー、理科室探してみる?」


「うん…」




理科室から戻って、さあ数学の課題やらなきゃ!と思ってシャーペンを出そうとしたら、いつの間にかなくなっていた。



理科室では使ってないから、教室で落としたか、理科室でおとしたのか…わからない。


移動する前バタバタしてたしなあ。




でも絶対に見つけたい。あれはただのシャーペンじゃないから。


だって、あれは…