「はあ~……、…ん?」




落ち込んだ気分のまま教室に戻る。



と、私が教室に入った瞬間、なぜかそれまでざわめいていた教室がピタッと静かになった。




「…え?」




しかもなぜかクラス中の視線が私に集まっている気がする…。一体何事!?




「優里」



心配そうな顔をした稟琉が駆け寄ってきた。



「実はね、さっき…」



「ねえ、これ柏木さんじゃない?」





稟琉を遮るようにして私の目の前に立ちはだかったのは、普段あまり話すことのないクラスメートの女子。




「見てよこれ」




そしてスマホ画面を突き付けられる。



言われるままその画面に視線をうつすと





楽しそうに並んで歩く、私とリュウの姿が映し出されていた。





これ…この間の…!?しかも、雑誌に載せられていた写真とは違い、私の顔もモザイクで隠されることなくはっきりと写っている。




「これ柏木さんだよね?リュウの熱愛疑惑の相手って、柏木さんなんでしょ?」