リュウがサングラスをとった。


綺麗な切れ長の瞳が露わになる。



「俺とかアヤがいる世界は特殊だからさ、これから普通のカップルにはないような試練も、もしかしたらあるのかもだけど。まー大体のカップルはそれで別れるし!」



「………」



「でも2人には乗り越えて欲しいな~。アヤは俺の親友だし、アヤがこの世界に入ったのは優里ちゃんの為だしね!

あ、そうだ。
アヤの芸名…“YUU”の由来って知ってる?」



「苗字が結城だからでしょ?」




ずっとそう思ってたけど、違うの?




「違うよ」



リュウが得意げに笑った。




「優里ちゃんの“ユウ”だよ。

だから俺、優里ちゃんの名前聞いた瞬間すぐわかったよ。この子がアヤの特別な子だって」



あ…




『君がアヤを、アヤにした女の子なんだろ?』




あの言葉はそういう意味だったんだ…。