机に突っ伏しそうになるのを必死に堪えていたけれど、あまりにも眠すぎて頭ががくんと揺れてしまった。

 ――すると。


「好本さん?」

「――!」


 先生からいきなり呼ばれて、私ははっとする。

 一瞬で眠気が吹き飛んだ私は、目を見開いて先生を見た。
 

「は、はい?」

「具合が悪そうだけど、大丈夫?」


 先生は心配そうな顔をして私を眺めていた。

 あ、私が普段居眠りするようなキャラじゃないから、様子がおかしいのを具合が悪いと思ってくれたんだ……。

 私、真面目だけが取り柄だもんな……。

 だけどすみません、今日の私は夜更かしした不真面目なやつです。

 眠気に逆らえなかったんです。


「あ……えっと」


 心の中で先生に謝罪をするも、さすがにそうは言えず、なんて言ったらいいのかわからない私は口ごもってしまう。

 すると先生はますます表情を曇らせた。


「本当に具合が悪いみたいね。保健室で休んで来たら?」


 大丈夫です、と言おうと思ったけれど、確かに具合がいいとは言えないし、ここは保健室でひと眠りしたほうがいいような気もした。

 ――だから。