――どうしよう、すごく眠い。

 新しく買った本がとても面白くて、昨日の夜はつい夜更かしをしてしまった。

 先の展開が気になりすぎてページをめくる手が止まらず、一章読むだけで寝ようと思っていたのに、なんと全部読んでしまったのだった。

 しかも終始興奮する展開で、余韻が残る終わり方だったせいか、読み終わった後もなかなか眠ることができなかった。

 そしてうとうとしているうちに、目覚まし時計が鳴ってしまった。

 たぶん私は、ほぼ一睡もしていないと思う。

 だけど睡眠不足なんかで学校を休むのはダメな気がして、充血した目のまま私は登校した。

 午前中の授業は何とか耐えられたんだけど、午後になると私の上まぶたと下まぶたがとても仲良くしようとしている。

 お昼ご飯を食べてお腹いっぱいの五時間目の授業。

 しかも、私にとってもっとも苦手は数学の時間。

 こんな普段でさえ眠くなる状況、ほぼ寝ていない私にとっては「さあ寝る準備ができましたよ」と告げられているような気すらする。

 あー、もう無理……。