私が早速と言わんばかりに腕まくりしたのを合図に、床にあぐらをかいて週間少年雑誌を読んでいたスバルが立ち上がり、つられたようにお菓子を食べていた歩夢も腰を上げた。
既に楽器を手にしていた火野と仁が顔を見合わせて微笑む。
私も自分の配置についた。
四人とそれぞれアイコンタクトを交わし、その度にみんなが頷いてくれる。準備は万全といったところ。
「いっせーので!」
私が声を上げると激しい五重奏が始まり、空間を熱く轟かせる。
乗せられた歌声にますますテンションが上がった一同は、心の底から楽しいと感じる演奏を鳴り響かせた。
――私にはふたつの顔がある。
ひとつは家庭と学校で抜かりない優等生を演じている偽りの私。
もうひとつは個性豊かな仲間達で構成された、自称銀河系バンドグループ“Galaxy☆Quintet(ギャラクシークインテット)のキーボードを担当している本当の私。
これが、輝いている時の私。
既に楽器を手にしていた火野と仁が顔を見合わせて微笑む。
私も自分の配置についた。
四人とそれぞれアイコンタクトを交わし、その度にみんなが頷いてくれる。準備は万全といったところ。
「いっせーので!」
私が声を上げると激しい五重奏が始まり、空間を熱く轟かせる。
乗せられた歌声にますますテンションが上がった一同は、心の底から楽しいと感じる演奏を鳴り響かせた。
――私にはふたつの顔がある。
ひとつは家庭と学校で抜かりない優等生を演じている偽りの私。
もうひとつは個性豊かな仲間達で構成された、自称銀河系バンドグループ“Galaxy☆Quintet(ギャラクシークインテット)のキーボードを担当している本当の私。
これが、輝いている時の私。



