これにはスバルが大喜びして、他のメンバーに意見を言わせる隙も与えず即OKを出したから、みんなで顔を見合わせて笑うしかなかった。
とは言えグループを組んでいるからにはライブ参加はいずれやってみたかったことだし、それをこのような形で実現させられるのであれば願ってもないチャンスなわけで。
更にマリエさんもイベント運営に携わっているため、イベント初参加で右も左も分からない私達にとって環境も十分に整っていると言えよう。

だから独断で即決したスバルの選択を非難する要素なんてどこにもなかった。
寧ろ一緒になって五人で万歳したくらいだ。
しかしこの後、思わず目をぱちくりさせてしまうような超展開が訪れた。


「せっかくだしかおるがボーカルの曲作ろうぜ!」


ノリノリな様子でスバルが発したこの言葉には肝を潰された。
なんでいきなりそんな提案をしてきたのかまるで理解出来なかったのだ。