これほどまでに胸がドキドキしたのは始めてかもしれない。
自分がピアノの発表会で上級者の演奏を聴いている時より、もっと胸がときめいている気がする。
しばらくして演奏が終わり、辺りがしぃんと静まり返る。
その静寂を最初に破ったのは、私が手を叩く音だった。
拍手している私に、彼らは同じタイミングで視線をよこす。
あれは明らかに不審者を見る眼差しだ。
もっとも、この状況で私が不審者であることは紛れもない事実なのだけれど。
「だぁれ~?」
「しらね」
ドラムの椅子に座っている眼鏡をかけた男の子が可愛らしく首を傾げ、ギターを弾いていたツリ目の少年がそれに即答した。
次にもう一人のギターを持つ正統派イケメンが口を開き、
「金子の女か?」
と訊ねられた色っぽいベース担当の人は「いや」と綺麗な髪を揺らしながらそれを否定。
自分がピアノの発表会で上級者の演奏を聴いている時より、もっと胸がときめいている気がする。
しばらくして演奏が終わり、辺りがしぃんと静まり返る。
その静寂を最初に破ったのは、私が手を叩く音だった。
拍手している私に、彼らは同じタイミングで視線をよこす。
あれは明らかに不審者を見る眼差しだ。
もっとも、この状況で私が不審者であることは紛れもない事実なのだけれど。
「だぁれ~?」
「しらね」
ドラムの椅子に座っている眼鏡をかけた男の子が可愛らしく首を傾げ、ギターを弾いていたツリ目の少年がそれに即答した。
次にもう一人のギターを持つ正統派イケメンが口を開き、
「金子の女か?」
と訊ねられた色っぽいベース担当の人は「いや」と綺麗な髪を揺らしながらそれを否定。



