お前の隣は俺だけのもの。

「もう1人の総長は“女”ってことが絶対条件なんだ。その女は、男総長の彼女である必要があるんだよねー」



意味、分かる?

と、怜央の表情が物語っている。


意味は分かった。


つまり。

“龍虎”は男女1人ずつの総長が必要で。

その2人は付き合っていることが絶対条件。

碧の彼女にあたいする人が“龍虎”の総長、ということ。


碧の彼女でもあり、総長でもあるって凄いことだけど、大変だろうな……、と思う。

少しの沈黙の後、碧が口を開いた。



「……まあ、そういうことだから。龍虎のことは、他の人に言わないで」



碧が睨むように言ってくる。



「言わないよ」



言うわけがない。

3人が打ち明けてくれたこと。

大切な思いを、誰かに話すことなんてしない。


大丈夫だよ。

と、睨む碧に微笑む私。


少し和やかな空気が流れたかなぁ、と思った瞬間。



「あーっ!? 潤!?」



怜央が突然大声を出す。