お前の隣は俺だけのもの。

「陽菜さんと、付き合うことになりました」

「……そうか」



えっ!?

碧の突然の報告に戸惑う私。

あたふたしているのは私だけのようで。

パパとママは普段と変わりない態度で話を聞いていた。



「いつから? 陽菜と付き合ったの?」



語尾に音符マークが付く勢いのママ。

もう、恥ずかしいってば……。

碧も普通に答えるの、やめて欲しい。



「じゃあ、陽菜も“龍虎”の女総長になったのね!」

「……はい?」



ママとパパの視線が私に向けられる。

隣に座っている碧も私を見ている。


いやいやいやっ。



「なんでパパとママが龍虎のこと知っているの!?」

「なんで、って。……ねぇ?」

「ああ」



パパとママは顔を見合わせ、微笑んでいる。

意味が分からないんですけど!?



「パパとママが昔、暴走族の総長だってことは知っていたけど……!」



そこまで言って気がついた。

もしかして。

もしかしなくとも。

私の勘が当たっていれば。



「パパとママって、“龍虎”の総長だったの?」



パパとママが頷く。



「陽菜、知らなかったの?」

「知らなかったよっ!」



嘘でしょ。

この中で、私だけが知らなかったなんて。


じゃあ、碧が伝統を引き継ぎたいって言ったのは……。