お前の隣は俺だけのもの。

つまり。

犯人が見つからなかった場合、碧の秘密が詰まった動画を送らなければならない。

万が一のために、その動画を用意しておく。

その動画は、真実もあれば嘘も混ざっている。

脅迫メールへの返事にぴったりの動画ってことだ。


……だから、怜央はナレーションを動画に入れていたのか。


納得する私と碧。

怜央と潤には感謝しかない。

こんな嫌がらせを受けていることすら、チャンスに変えてしまうんだから。

すごいと思う。



「ありがとな」



碧の言葉が届く。

怜央と潤は顔を見合わせてから、笑った。



「当たり前じゃん! 仲間なんだからさ」

「そうだな」



2人の温かさが心にしみる。

本当、3人は深い絆で結ばれているんだな、と改めて思った。


……仲間、といえば。



「気になっていたんだけどさ」

「ん?」



3人の視線が私に集まる。



「龍虎の活動ってなにしているの?」

「……」

「……」



口を閉ざした彼ら。

え、なに。

そんなに言いたくないことなのかな。


返事を待っていると、碧が私を抱きしめた。