お前の隣は俺だけのもの。

「えーと?」



状況を飲み込めていない私は首をかしげた。

碧もなにが起こっているのか分からない様子だった。


怜央と潤がすっきりした表情でに空き教室に入ってくる。

なんで、そんなに爽やかな笑顔なんですか。



「なにしてんの」



碧が2人に問う。



「なにって。脅迫メールの犯人に送る動画を撮っていたけど?」

「……え?」

「……は?」



碧と私の声が重なる。

怜央の言っていることが分からない。

そう思って潤を見たけれど、潤の様子からして、潤は怜央の言葉に同感しているようだった。



「……どういうこと?」

「脅迫メールのタイムリミットまで、あと3日でしょ?」

「う、うん」



怜央は名案! というように楽しそうに話す。



「犯人が見つからなかったら、動画を送るしかないよね?」

「うん」

「それなら、嘘と本当のことを混ぜた動画を作っておけばいいじゃん? と思ってさ」



怜央の言いたいことが分かった。