急に震え出す体。

こわい。

やめて。

お願いっ。

誰か助けて……っ!


心の中で叫んだ瞬間。


バコンッ!

ドアが思い切り外れた音がした。



「陽菜っ!」



涙目の私の視界に入ったのは、息を切らした碧だった。


ドアを破壊した碧。

私のブレザーに手をかけている男たち。

涙目の私。


碧の目の色が変わったのが分かる。



「ふざけんなっ!」



碧が私のブレザーに手をかけている男の肩に手を置いた瞬間。

男のみぞおちに、碧のこぶしが入った。

うめきながら、倒れる男。

そんな碧に、他の男たちが襲い掛かる。



「あぶなっ、」