お前の隣は俺だけのもの。

「あ、うん! 間違いメールだったみたい!」



慌てて笑顔を作る。


大丈夫。

心臓がバクバクしているけれど、すぐに落ち着くはず。

そんな私の手を取る碧。



「陽菜。さっきの……。告白、なんだけど」

「あっ、えっと……」



なんて言ったらいいのか分からない私に、碧は微笑みかける。



「もう1度、伝える。……俺は、陽菜が好き」



碧の言葉が胸の中に入ってくる。

碧の言葉に嘘はないと思う。

私も碧が好き。


だけど。

それと同時に、さっきのメールが頭をよぎる。

気にしなければいいのに、気になってしまう。


碧を、あの不審なメールから守りたい。


だから。



「……返事は、待って欲しい」