「こっち入りな。」
さりげなく内側に入れてくれる
「先生さっき藍って呼んでくれましたね。」
「い、一応そういう約束したから。」
先生がそう言って少し照れくさそうな顔を見せてくれるのさえ愛おしいと思ってしまう
「あの…」
「どした?」
言うって決めたんだから頑張れ私!
「わ、私何着たらいいと思いますか!!?文化祭で!」
「びっくりした〜。すごい深刻そうだから結構大事なことかと思ったら。」
「大事なことですよ!」
だって先生の好みの服着たいもん…
「うーん、藍だったらなんでも似合うと思うけど、せっかくの文化祭なら派手にドレスとか?」
ド、ドレス!?!?
めちゃめちゃ目立つし、私なんかが着たらそれこそ周りから反感買いそう
いや、私なんかなんて思っちゃいけないよね
「先生は何色が好きですか?」
「ミントグリーンとか好き。爽やかでいいじゃん。」
「そうですか…。ありがとうございます、参考にします。」
駅まで着くのに時間が経つのがとても早かった。
「じゃ、気をつけてね。」
「はい、ありがとうございました。」
手を振り別方向へ歩き出す
今日はなんか先生の特別になれた気がする
こんな日が続けばいいのに
先生の特別な人になれたらどんなに幸せだろう
なんてね。
