壬生狼の恋ー時を超えたふたりー

翌日、再び戦力を整えた新政府軍が二股口へ攻め込んできた。

俺たちの陣は当たり前のようにそれらを撃退することに成功した。

俺たちの士気は連日勝負に勝っていたため、今は何にも俺たちの動きを止めることはできなかった。

翌日も新政府軍の攻撃は勢い衰えることなく、また攻撃を仕掛けてきた。

昨日までと違うことは、新政府軍が俺たちの背後から攻め込んできた。

山をよじ登ってきたのである。

この奇襲にはさすがに俺たちも驚き、一瞬反応が遅れてしまったが、すぐに俺たちは攻撃を仕掛け始めた。

俺たちは銃で相手に攻撃を仕掛けていたが、相手は次から次へと兵を補充していき、さすがに銃だけで戦うというのは限界がきていた。

使いすぎたことにより、銃は熱を持ってしまい、このまま使い続けるのは厳しいと思われたとき、俺はひとつの決断を下した。

「抜刀して相手に斬りこむ。
刀に覚えのあるものは俺についてこい!

それ以外の奴は味方に当たらないように援護を頼む!」

俺は久しぶりに刀を抜刀して敵に攻め込んでいった。

数名の仲間が同じように抜刀して新政府軍に斬りこんだことによって、この戦いは俺たちが優勢につくことができた。

そして翌日の未明、ついに決着をつけることができた。

これ以上の戦い継続は厳しい、そう思われたときに俺たちの陣は勝つことができたのだ。

新政府軍も俺たちのように戦い続けるのは厳しいと判断していたらしく、そこを責め続けたおかげで、俺たちはまた勝つことができた。

他の3ヶ所はどのような戦いを繰り返しているのかはわからなかったが、俺たちの二股口の戦いは完全勝利を収めた。