「どうして源さんが死ななければならなかったんだ!

俺が死ねばよかったんだ!」

目の前で大切な友人を亡くした土方先生は正気ではなかった。

ずっと井上先生の胸元に顔をうずめ自分が死ねばよかったと叫び続けていた。

最初はすぐに井上先生が亡くなった悲しみから立ち上がれずにそう叫んでいるのだろうと私たちは思っていた。

しかし半刻経っても土方先生は井上先生の胸元に顔をうずめながら泣いていた。

土方先生が主体となって動いている新選組は土方先生がこんな状況になっているため、動くことができなかった。

もしかしたらまた新政府軍が攻めてくるかもしれない、行けるうちに行けるところまで進みたい、誰もが心の中でそう思っていたが口に出せなかった。