壬生狼の恋ー時を超えたふたりー

「すみません。
俺はここにいることができて本当に幸せでした。

だから最後に言わせてください。
斎藤先生には生きていてほしいんです。

自分の命を大切にしてください。」

私はそう言うと斎藤先生の胸から離れた。

斎藤先生も松本先生も何も言うことはなかった。

そして松本先生は「どうしてこんなにも酷な運命を神は与えるのだろうか」と言い残し私たちの部屋を後にした。