心臓がドクドクと早鐘を打っている。


今、確実にエリカを目が合った。


ここにいるとバレてしまった。


エリカはどういう行動を起こすだろうか?


さっきお茶を飲んだばかりなのに、緊張で喉がカラカラに渇いてきた。


「逃げよう」


聡介が静かな声でそう言い、あたしは無言でその後ろを追いかけたのだった。