あたしは重たいため息を吐き出してそれを見つめた。


屋上にいるという選択肢を見つけたときは本当に嬉しかったのに、ほんのひとときの安らぎもあたしたちには与えられない。


花子の姿を探してみたけれど、屋上には見当たらなかった。


だけどこれだけ荒らされているのだ。


先生たちに見つかっていたらただじゃ済まされないだろう。


「食べ物どうする?」


聡介の質問にあたしは左右に首を降った。


食欲はなくなっていた。


それに、今はそんなこと考える余裕もない。


「わかった。俺飲み物だけでも取ってくるからここにいてくれ」


聡介はそういい残すと1人で校舎へと戻っていったのだった。