恐怖ダウンロード

「落ちつけよお前」


陸は靖が冗談を言っているのだと思い、呆れた声を出す。


しかし、今の靖は誰がどう見ても本気で逃げ惑っていた。


「来る! こっちに手を伸ばしてる!」


靖がこちらに逃げてきたのを見て、あたしは右足を通路へと出した。


4人がよくあたしと夢にやっていることだ。


青ざめて逃げる靖は簡単に足をひっかけて派手に転んでしまった。


顔面から床に叩きつけられた靖はくぐもった唸り声を上げる。


すぐに体勢を立て直したが、鼻血が流れ出ている。


それは靖の口元まで濡らしていて痛々しい。


けれど靖は鼻血に気がついていない様子で、また走りだした。


数歩走って倒れ込む。


どうやら思った以上に派手なこけ方をしたようで、メマイを起こしているみたいだ。


「来るな! 来るな!」


後ろを振り向き、赤ん坊がハイハイするようにして逃げる靖。


「靖どうしたの?」


愛子が怪訝な顔をして靖に手を伸ばす。


その瞬間靖は大きな悲鳴を上げ、そして次の瞬間には気絶していたのだった。