6時間目の授業の時、数学の小テストが行われた。
それは事前に知らされていたことだったため、靖はあたしにカンイングさせろと言ってきていたのだ。
しかし、靖の机は教室の右最奥で、あたしの机は左の前方にある。
元々無理な話だった。
だから必死で断ったのだけれど、靖はそれを聞き入れず、授業は始まってしまった。
どうにかしてカンニングさせてあげなければなにをされるかわからない。
テスト中そんなことばかり考えていて、ほとんど問題に意識が向かなかった。
小さな紙に回答を書いて、他の生徒づてに靖に渡してもらおうか?
それくらいしか方法はない気がする。
けれど焦れば焦るほど数学の問題は頭の中からすり抜けていって、全然理解できなかった。
そして15分という回答時間はあっという間に過ぎて行ってしまったのだ。
「そこまで! 後ろから順番に集めて来い」
数学の先生の声が聞こえてきたとき、スッと血の気が引いて行った。
試験時間は終わってしまった。
あたしは靖の言うことをきくことができなかった。
それは事前に知らされていたことだったため、靖はあたしにカンイングさせろと言ってきていたのだ。
しかし、靖の机は教室の右最奥で、あたしの机は左の前方にある。
元々無理な話だった。
だから必死で断ったのだけれど、靖はそれを聞き入れず、授業は始まってしまった。
どうにかしてカンニングさせてあげなければなにをされるかわからない。
テスト中そんなことばかり考えていて、ほとんど問題に意識が向かなかった。
小さな紙に回答を書いて、他の生徒づてに靖に渡してもらおうか?
それくらいしか方法はない気がする。
けれど焦れば焦るほど数学の問題は頭の中からすり抜けていって、全然理解できなかった。
そして15分という回答時間はあっという間に過ぎて行ってしまったのだ。
「そこまで! 後ろから順番に集めて来い」
数学の先生の声が聞こえてきたとき、スッと血の気が引いて行った。
試験時間は終わってしまった。
あたしは靖の言うことをきくことができなかった。