恐怖ダウンロード

ホッと胸をなでおろして再び歩き始めてすぐのことだった。


突然後方から自転車がやってきて、あたしの右肩を掠めて走り去っていったのだ。


「痛っ!」


さすがに今のは痛かった。


顔をしかめて立ち止まる。


本当に、次から次に一体なんなんだろう。


苛立った気持ちが浮かんできたとき、ぶつかられた肩のブラウスが破れていることに気がついた。


白いブラウスがジワリと赤く染まる。


「え、血?」


「嘘、ちょっと見せて」


夢が慌ててあたしの肩を確認する。


「小さいけど、傷ができてる」


そう言ってハンカチを押し当ててくれた。


「血はすぐに止まると思うけど、どんなぶつかり方をされたの?」


そう聞かれても、一瞬の出来事だったからよくわからない。


ただ普通にぶつかられただけじゃ血は出ないだろう。


不穏な空気が流れ始めた時、ポケットでスマホが震えた。


確認してみると、画面に『損失を与えました』の文字が出てきていたのだった。