恐怖ダウンロード

外から店の外観を確認すると、特に火が燃え広がっているようには見えなかった。


きっとただのボヤ騒ぎで終わるだろう。


「これって、陸の恐怖だよね」


店内で走りまわっている店員を見て夢が言う。


「そうだね……」


全焼しないことはわかっているけれど、それでもやはり胸は痛む。


自分たちのせいで店の人たちを巻き添えにしてしまったのだ。


しかし今日の損失はまだ2つ残っている。


美紀の分と、愛子の分だ。


店内にいればなにかと安心だったけれど、それもかなわなくなってしまった。


あたしと夢は警戒しながら歩きだした。


今はとにかく家に向かうしかない。


そう思って足を前に出した時だった。


あたしは何かに躓いてこけてしまっていた。


「靖子大丈夫!?」


突然こけたあたしを心配して夢が手を差し出してくる。


立ちあがってから足元をかくにんすると、そこには大きな石が転がっていた。


普段こんなところに石なんてないのに。


「怪我、なかったね」


ぼんやりと石を見つめている夢にそう言われ、あたしは自分の両足を確認した。


こけた拍子に砂ほこりがついてしまったが、擦り剥いたりはしていない。