それでもなお暴れようと体をはねさせ続けている。


「もう、嫌……」


美紀の泣き声が聞こえてきてあたしは目を見開いた。


あの美紀が泣いている!


咄嗟にスマホを取り出してうずくまっている美紀を撮影した。


夢も自分のスマホで美紀や靖のことを撮影しはじめた。


「最高だね」


夢が呟いたが、それは混沌とした教室内では誰にも気がつかれることのない言葉だった。