バースデーカード

☆☆☆

廊下はとても静かだった。


一度職員室へ向かって中を確認してみると、そこには紀一の死体が転がっていた。


「嘘だろ」


和樹が驚愕の声を上げる。


あたしも唖然としてしまい、言葉がでなかった。


どうして紀一が死んでいるの?


新はどこへ行ったの?


「新に殺されたんだ」


和樹の言葉に若菜がビクリと肩をはねさせる。


和樹は悔しそうに歯を食いしばった。


「新はあの時死んでなかったってこと?」


「たぶんな。1度殴っただけだったから、気絶していただけなんだ」


もっと痛めつけておくべきだったと、一樹は悔しがっている。


あたしはもう1度紀一に視線を落とした。


服部から血が流れ出し、血だまりを作っている。


みんなと同じように包丁で刺されたみたいだ。


あの時は逃げることで頭がいっぱいだったけれど、武器を奪っておけばよかったのだ。


そうすれば紀一は助かっていたかもしれないのに……。


悔しさで胸がいっぱいになり、奥歯を噛みしめた。