バースデーカード

「なにか心当たりは?」


聞かれてあたしは黙り込んだ。


意図的に新を傷つけた覚えはない。


あたしたちは新を合わせた8人ブループでとてもうまくやっていたと思う。


新のことを嫌いだと思ったことも1度もない。


思い出してみても、心当たりは何もなかった。


あたしは力なく左右に首をふる。


「俺も、なにも思い当たらないんだ。だからこそ、新からすれば辛いことがあったのかもしれないけど」


あたしたちが気がついていないだけで、新はとても傷ついていた?


そう考えると、胸が痛んだ。


新は自分が傷ついたことをひた隠しにして、あたしたちに笑顔を向けていたことになるのだから。


「若菜はどうだと思う?」


突然若菜の名前を出されてあたしは瞬きをした。


「若菜が新を傷つけることはないと思う」


あたしはキッパリと言いきった。


男子たちには内緒にしていたことだけれど、若菜は新に片思いをしていたのだ。