バースデーカード

☆☆☆

2階の職員室へ戻る途中、あたしは他の教室のドアが開くかどうか確認してみた。


どこも鍵はかかっていなくて、すんなりと開くことができる。


「調理室と木工教室の鍵だけかけられてるなんて、おかしくない?」


「俺たちに武器を使わせないためかもしれない」


「そんな……」


否定したくてもできなかった。


その可能性はとても高い。


新はあたしたちをここに閉じ込め、武器も持たさずに追い詰めるつもりなのだ。


あたしは下唇を噛みしめた。


どうしてそんなことをするんだろう。


新はまるであたしたちのことを恨んでいるように見える。


「……もしかしてあたしたち、新に嫌われてたのかな?」


階段を上がりながら呟いた。


もうそれしか残っていない。


「そうかもしれない。知らない間になにかしてたのかも」


和樹は同意してくれたけれど、嬉しいことじゃなかった。


「それなら、なにが悪かったのかちゃんと考えて謝れば、新は鎮まってくれるんじゃないかな?」