バースデーカード

「ガラスを壊そうよ!」


笑が近くにあった置き傘を手にして言う。


「そんなんじゃ割れないよ!」


あたしはそう言い、近くの教室へ飛び込んだ。


そこは保健室で、幸い鍵は開いていた。


迷わず椅子を持ち出して両手で持ち上げると、ガラスめがけて放り投げた。


ガシャンッ!!


大きな音がして椅子が落下する。


しかし、ガラスはびくともしない。


「貸せ!」


紀一が椅子を拾い上げて力任せにガラス戸へ投げた。


さっきよりも大きな音が響くが、やはり手ごたえはなかった。


「おい、まじかよ……」


紀一の顔はどんどん青ざめていく。


「防弾ガラスなのかもしれない」


和樹が呟いた。


「だとしたら出られないじゃん!」


若菜が暗闇を気にしながら言った。


新が来ていないか、確認しているのだ。


「やっぱり、一度職員室に行くしかないのかな」


あたしは呟く。