バースデーカード

☆☆☆

痛みは感じなかった。


発作も治まっていて、呼吸は穏やかだ。


こんなこと久しぶりで、一瞬自分は死んだのかと思った。


しかし目が覚めた時、心配そうな両親と新の顔が見えてまだ生きているのだとわかった。


痛みがないのは点滴を打たれているからだ。


こうして目覚めた時みんなが心配している様子を俺は何度も体験してきていた。


その度に胸が痛んで、早くよくなりたいと願った。


でも、今回はその後の展開が少し違った。


まず感じたのは体の不自由さだった。


普段からそんなに動けないものの、車いすで移動したり、近くのトイレに行くくらいはできていた。


今はそれすら難しい。


そして大池さんがやってきて、2冊目の出版に関して説明をされた。


このまま作業を続けることは難しいと思う。


だから、こちらに編集作業をすべて任せてほしいと。


最初の契約のとき、そういうことができることは聞いていた。