バースデーカード

困惑しながらも、出版社名と大池という名前で検索をかけてみた。


するとすぐに何件かヒットした。


そこには○×出版の名前と敏腕編集者大池という記事が書かれている。


軽く読んでみると大池という人物は40代の男性で、出版してきた本の大半がベストセラーになるという強い編集者であることがわかった。


こんな人に自分の日記を見られたのだと思うとなんだか恥ずかしくなった。


でも、同時に嬉しかった。


続けていればなにか得るものがあるのだと実感した瞬間でもあった。


喜ぶ俺に反して、周囲は慎重だった。


『詐欺とかじゃないのよね?』


お母さんは不安そうな顔で言った。


『お金を振り込むような話にはなってないよ』


俺は答える。


『有名になるってことは、大変でもあるんだぞ?』


『有名になれるかどうかなんて、やってみないとわからないよ』


両親の不安をどうにか払拭したかった。