バースデーカード

太田くんの後ろには他の男子たちもいる。


『なに?』


『女みてぇなことばっかりしてんじゃねぇよ!』


太田くんは俺の机の上にあった折り紙をわしづかみにすると、投げ捨てたのだ。


突然のことで目を丸くして太田くんを見つめる。


『なにするんだよ!』


『お前が来てから新が俺たちと遊ばなくなったんだぞ!』


今度は机を蹴られた。


机は大きな音を立てて横倒しに倒れる。


女子たちが悲鳴をあげて『先生呼んでくる!』と、廊下へ駆け出した。


俺は立ちあがり、自分より背の高い太田くんを睨みつけた。


『太田くんたちはドッドボールやサッカーばかりしてるからじゃないか。新は運動が苦手なんだ』


そう言い返すと、太田くんたちは互いに目を見かわせた。


そして大きな声で笑い出したのだ。


『な、なにがおかしいんだよ』


笑い声に圧倒されて後ずさりする。


『お前兄貴なのに知らないのかよ。新は2年生の中で一番運動が得意なんだぞ』


『え……?』


太田くんの自信満々な言葉にたじろぐ。


『そ、そんなの嘘だよ。だって、新は僕に言ったもん。運動は苦手だって!』


反論しながらも、心臓は早鐘を打ち始めていた。


まさか新は嘘をしていたのか?


俺と一緒にいるために、ずっと遊びの誘いを断っていたのか?