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お風呂を済ませたあとは、帰ってきたお父さんにご挨拶をした。
春日井くんが大人になったらこうなるのだなと想像できるくらい彼とよく似ていて、若々しいお父さんだった。
穏やかで優しげ。そして押しに弱そうな雰囲気がある。女の人が家にやってくるのもあまり断れないタイプなのもなんだか納得できる。
まほこちゃんと遊び尽くした後、ベッドの隣に布団が敷かれる。……一緒に寝てくれないらしい。
しかもまほこちゃん、消灯が早い。今まだ23時になったところだ。
「まほこちゃん夜更かししないの? 楽しい女子会は?」
「ねっむい。人生ゲームとオセロとUNOやらされて疲れた……」
ふたりでずっと私が持ってきたボードゲームなどをしていたため、まほこちゃんは普段使わない頭を使ったと言ってお疲れモードだ。
渋々布団に入り、暗い天井を見上げる。人生ゲームで大儲けしたことに大興奮したため、目が冴えていて全く眠くならない。
「あのさ、兄貴でいいの?」



