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その後、春日井家で夕食を食べた。
なんと春日井くんの手料理だ。まほこちゃんは料理が嫌いらしく、掃除洗濯担当なんだそう。
春日井くんが作ってくれた唐揚げがすごく気に入ってしまった私は、キッチンで後片付けを手伝いながら春日井くんにまた今度食べたいとお願いしてみた。
「そんなに気に入ってくれたの?」
「春日井くんに胃袋掴まれた」
「えー、やったー」
喜び方がちょっとチャラい感じがする。それに何故かあまり真剣に受け取っていなさそう。
「本当に美味しかったよ」
「え……うん。でも別に普通だよ」
時折感じる壁は、このちょっと胡散臭い笑顔が原因かもしれない。
春日井くんと関わりだしてから目で追うようになったけれど、女子に声をかけられると基本的に笑顔で対応している。なんとなくそれは本心を隠しているようにも見える。
「褒められるの苦手?」
「うーん……どうせ本気じゃないだろうっていつも思っちゃうから。俺と遊ぶために適当にかっこいいとか優しいとか、上手いとか褒めてくる子も多かったし」
「なるほど。ん? 上手いってなに?」
「……さあ」



