「いつまでも、って俺に未来はあるのか…?」

華月は思っているより心を閉ざしていた。

普段俺に見せる姿とは違う。

きっと、華月は俺が思っているより深い傷を負っているのだろう。

その傷は、俺には癒すことはできないのか?

自分が情けなくて、俺はしばらく部屋の前から立ち去ることが出来なかった。

「…零夜さん?」
部屋の前でうずくまっていると、真翔がやってきた。

「…あぁ、真翔。」

「…零夜さん、今話せる?」
真翔は部屋に俺を招いた。

「姉さんに、言ったんだろ?様子見てたらわかる。」

真翔はいつでも何でもお見通しだ。

真翔に隠し事が出来ないとは昔から思ってきたけど、こういう時も隠せないのか。

「…あぁ。無理だって、はっきり拒絶されたけどな…。」
華月の気持ちは誰よりとわかってるつもりだ。だけど、俺の想いは伝わらない。