こんな時間に私を訪ねてくるなんて誰だろう。

そもそも私にアポなしで会おうとするなんて、随分無茶なことをするものだ。

特攻服に着替え終わったあと、急いで正門へ向かう。

「お前だな、俺に用があるっていうのは。」

麗龍の屋敷に訪ねてくる人だ、敬語を使う必要は無い。

全身真っ黒な服装に、深くキャップを被って、マスクをしている。

誰だか分からない。