「…こんな豪華な部屋に暮らしちゃっていいのかしら。ただなんでしょ?」

「二人で一部屋ですみません。

どうしても空きがなくて…あ、あと一つお願いがあるのですが、一週間に一回は朝食にパンケーキをお願いします!」

「……パ、パンケーキね。分かったわ。」
あまりの展開に頭が追いついていなさそうだけれど、いずれなれるはずだ。

「…桐ヶ谷さんっていつも落ち着いてるけど意外と可愛いとこあるよな。

…あ、って、僕みたいなのに言われたら嫌だよね。ごめん…」

また飯田くんはしゅんとしてしまっている。このままじゃダメだ。

「…零夜、うん、そうそう、愛佳も連れてきて。早くしてよ〜?はーい。」

零夜に軽く電話をかけると、すぐに零夜がやってきた。



「ちょっと呼び止められて遅れた。」零夜は私の部屋に入ってきた。

「お、飯田!」

「……月城…?君がなんでここに…」

またもや飯田くんは顔を真っ青にしている。

「…おい華月説明してねぇのかよ。」

「…いや、自分で説明したいかなって…?」

「俺は隣にある陽影の総長、月城零夜です。」
何故かかっこつけちゃってるんだけど…

「月城くんも総長!?」

「まあね、零夜も組長を兼任してる。

あとは涼介もここの幹部だよ。」